進学関係 


下記をクリックすると所定の項目までスキップします。

 @ 視覚支援のある校外模擬試験

 A 大学進学の希望動向

 B 大学全入時代
 



@ 視覚支援のある校外模擬試験 

右表は、大学進学を目指す高等部生徒が受験できる 視覚支援(点字・拡大対応)のある校外模擬試験の一覧です。

受験母体の大きな模擬試験は、盲学校という少人数校では分かりにくい相対的な自分の学力を(受験生全体の中で)具体的に確認することができます。

模擬試験を希望する場合は、学級担任、進路指導部と相談の上、生徒・保護者が受験科目等を選択し、各家庭において休日に実施します。(受験料は、1つの模擬試験で2,000〜4,000円程度です。いずれの模試費用も就学奨励費の対象にはならないため、個別に実費徴収させていただきます。)

 
 ※表はクリックすると拡大できます。

視覚障がい者の受験配慮として、大学入試センターが実施する[大学入学共通テスト]では、点字受験者には1.5倍、拡大文字受験者には1.3倍の試験時間の延長を設けています。これを基準として視覚障がい者を受け入れている各大学は障害程度により時間延長を認めています。模擬試験についても、これに準じて実施します。

※なお、中学部生徒を対象とした視覚支援のある校外模擬試験は実施されていないため、受験を希望する場合はボランティア団体等に中学生対象の模擬試験の点訳を依頼し、点字問題を制作したうえで通常の1〜2か月後に実施します。

模擬試験の実施後、1か月程度で、各大学における合格判断基準となる個々の偏差値や評価等が学校に届けられます。受験生の皆さん、目標めざして頑張ってください!

 



A 大学進学の志望動向
 西三河地区において、年間3回開かれる「西三河進学指導連絡協議会」では、地区内の高等学校と盲・聾・特別支援学校高等部の進路指導担当、模擬試験業者などの関係者が集まり、大学進学関連の情報交換や、進学指導の課題等について協議を重ねています。

 2023年度大学入試における受験人数の概況としては、18歳人口が今年度より更に2万人減少するにもかかわらず、国公立大学は約700人の定員増を予定し、私立大学に至っては約3000人の定員増が行われる予定です。全体の傾向として、主に私立大学において競争緩和の状況が今年度より更に進むと考えられています。

ただし、この地区の多くの高校・高等部で行われているもぎしけん「西三テスト(ベネッセ・河合塾)」の結果と志望動向から、入学難易度の高い愛知県内の私立大学に希望者が多く集まっていることも分かりました。近年のコロナ禍の影響により地元志向が高まり、成績上位の生徒が県内の私立大学も目標にする傾向が高まっていることが大きな理由だと考えられます。愛知県内の私立大学では、南山大学、愛知大学、中京大学が昨年度より志望者数を増やしています。(国公立大学も全体的に志望者数が微増しています)

 

また学部別でみると、医療系統の学部や農水産学部の志望者が増加した一方、語学や国際系統の学部の志望者減少が目立ちました。この傾向についてもコロナ禍の影響が大きいと考えられます。

各高校の進路指導担当者からは、大学に入学すること自体を目的とする生徒が減り、社会情勢や価値観の多様性のもと、積極的に大学・学部を選択する生徒が増えているという報告もありました。本校の大学進学希望者においても、将来就きたい仕事を見据えたうえで、今するべきことは何かを常に自覚し、目標に向けて努力を続けていってほしいと思います。




B 大学全入時代

今年度 最後の [西三進学指導連絡協議会] において、西三河地区の高等学校、特別支援学校、聾学校、盲学校の進路指導担当者が集まり、2021年度の大学入試に関する協議と、2022年度以降の状況報告が行われました。その中で興味深い入試データが提示されましたので紹介します。

【18歳人口減による大学志願者数の減少】
 2022年度の18歳人口は、今年度より2万人減少します。2023年度は更に2万4千人が減少、2024年度に至っては3万4千人も減少します。これに伴って現役高校生の大学志願者が減少することと、予備校などに通う既卒生も大幅に減少することになり、競争緩和の傾向が進みます。(※今年度の大学志願者数は65万8千人)

【私立大学のさらなる定員増】
 私立大学の新設や学部増設などにより、今後も多くの大学で入学定員が増える予定です。そして今年度、私立大学全体の志願者数が、入学定員数を初めて下回ったとの報告がありました。定員割れをした大学は277校になり、これは私立大学全体の46%にのぼります。

 

上記のことを背景に、今後 数年のうちに、すべての大学志願者数は、国公立大学を含めた全大学の定員数を下回ることが予想されています。いわゆる大学の“全入時代”と呼ばれるものです。
 ただし、これはあくまで数字上の条件で、「大学に入学できれば、どこでもよい」というわけではありません。特に視覚に障がいがある場合、目的意識がはっきりしないまま大学に入学して様々な資格を得たとしても、就職先が用意されているわけではありません。授業における支援体制や通学環境を含め、将来就きたい仕事を見据えた大学選びが大切になります。

 全入時代になったとしても、自分の夢が叶えられる大学に入るためには、もしかしたら相当な努力が必要になるかもしれません。大学進学を希望する場合は、目標に向けて早い段階で情報収集をし、自分ができる最大限の努力で頑張ってください。





 トップページに戻る  進路指導に戻る